ドイツ旅行選り取りみどり10日間
ドイツ在住のU様より、大学時代の友人S様ご夫婦と、そのお姉さまご夫婦の4名様が、ドイツ個人旅行をするのだが、
私のミニバス・ハイヤーをチャーターご希望ということで、直接S様とメールのやり取りをしながら10日間の
スケジュールを組む。
ワインエキスパートの資格をお持ちのS様、モーゼルワインのベルンカステルとトリーア、ラインガウの
ヨハニスベルクとラインハーツハウゼン、そしてマイセンのドイツのワイン産地を見学をご希望。
ファルツ地方のワインは、大学時代のご友人のU様がご案内することになった。
さらにはマイセン磁器工場からは特別案内と昼食をご招待されている。
加えて、ドレスデンではオペラを鑑賞したい、というご希望。
早速オペラのチケットを手配し、当方に送ってもらった後で、S様のご希望全てをスケジュールに入れるべく、
弱い頭をひねりながら、以下の様な緩急入れ混じったドイツ個人旅行の行程が出来上がった。ドレスデン3泊である。
スケジュール
1日目:フランクフルト空港ーリューデスハイム泊
2日目:リューデスハイムーライン川下りーモーゼル川 エルツ城ートリーア泊
3日目:トリーアーモーゼル川観光ーラインガウのワイナリーーフランクフルト泊(ここで一旦お別れ)
4日目:U様のご案内でファルツ地方ダイデスハイムのワイナリー見学ー藤島と合流ーハイデルベルク観光ー
ローテンブルク泊
5日目:ローテンブルク観光ーホーエンシュヴァンガウ泊
6日目:ノイシュヴァンシュタイン観光ーヴィース教会ーリンダーホーフ観光ーミュンヘン泊
7日目:ミュンヘンーニュルンベルク観光ードレスデン泊
8日目:ドレスデンーマイセン陶器工場見学、昼食ードレスデン観光 泊
9日目:ドレスデン終日観光 夜オペラ鑑賞(ヴェルディのオテロ) 泊
10日目:午前中自由行動、15:30頃ドレスデン空港−フランクフルト空港乗換え 帰国の途へ。
トリーアのホテルは、「ポルタ・ニグラ」の近く、フュッセンのホテルは本館の空き部屋が一部屋しかなく、
お城の見える別館に2部屋を取る(タカラネダンチトタカイネ)。
ミュンヘンはホーフブロイハウスの近く、ドレスデンはヒルトンを取ろうと思ったが、
デキシーランドジャズフェスティバルで満室。
やっとのことで聖母教会近くの小さな5星ホテルを確保し、前払いしておく。
お客様との実際の行動は以下の様に推移した。
2日目:珍しくホテルに団体がおり、早目にチェックアウトし、高台のニーダーヴァルト記念碑から
ライン川を見下ろした後に観光船に乗る。
エルツ城観光後、ワイン祭り中のEdiger・Ellerという小さな村でワイナリーに寄り、白ワインを2本購入。
この村の上にある、「ワインプレスに押されるキリスト」のレリーフがある、 クロイツカペレ(十字架礼拝堂)を
探し出すのに手間取る。
「ツェラー・シュヴァルツカッツ(ツェラーの黒猫)」、で有名なツェル村に立ち寄って写真を1枚。
モーゼル川の観光に意外と時間がかかったため、ベルンカステルに寄る予定を翌日に回すことにする。
3日目:トリーアのカイザー・テルメ、大聖堂、カール・マルクスの生家などを写真を撮りながら
1.5時間ほど観光した後、これまたワインで有名なピースポート経由でベルンカステルに到着。
さすがに、「ベルンカステラードクター」は高い。
あちこち探しているうちに、「ベルンカステラードクターの隣の畑」、というワインを見つけ、
ドクターと一緒に購入する。
アウトバーンを飛ばしてビンゲンからフェリーでリューデスハイムに戻り、ドイツ貴腐ワインの発祥の地
ヨハニスベルクで香りが一杯に広がる、「さすが!」、と思う辛口のアウスレーゼを1本購入。
ラインハーツハウゼンに寄るが、購入は見合わせてフランクフルトに16:30頃到着
4日目:ローテンブルクに18時頃到着。まだ明るいので、ブルク公園まで散歩した後でマルクト広場のレストランで食事。
ラッキーにも21時に行われる帝国自由都市祭りの閉会式に遭遇して喜ばれる。
5日目:町の観光、ショッピングが意外と早く終わったので、急遽予定を変更し、この日のうちに
ノイシュヴァンシュタイン城を見学することにして、ディンケルスビュールのちょっと立ち寄った後、
アウトバーンをひたすら走り、ホーエンシュヴァンガウに15:30頃到着し、
ノイシュヴァンシュタインの観光を無事に終える。これで翌日の観光がかなり楽になる。
6日目:ヴィース教会、ロッテンブーフ、リンダーホーフの観光を終え、オーバーアマガウで昼食後、
ミュンヘンに向かい、ちょうど17時の仕掛け時計に間に合う。
コーヒーと高級食料品で有名なダルマイヤーの本店で、ワイン売り場の主任らしき男性から、何と
1940年産のコニャックをご馳走になる。
グラスからコニャック独特の香りが強く広がるこの一杯は、60〜70ユーロするそうで、
皆様感激しておられました。私は飲めない。グヤジイ!
7日目:ドレスデンに到着したのが18時ごろ。
予約した2部屋のうち1部屋が狭いので、何とか広い部屋に代えてもらう。
21室しかない小さなホテルだが、このホテルを選んだのは大正解であった。
食事も申し分なく、従業員が非常に親切で、お客様にも大好評であった。
これからもお客様は、できるだけこのホテルに送ることにしようと思う。
8日目:マイセン陶器工場で一般客が見学できない作業場を案内してもらった後でレストランで食事。
ちょうど時期であるアスパラを、もちろんマイセンの食器で頂く。
アルブレヒツブルク城を見学した後でドレスデンに向かうが、途中の郵便局でワインを発送。
その後、大きな回り道をさせられて時間がなくなり、有名な乳製品のお店に立ち寄れなくなり、
これも翌日に回すことにする。
夕食はお客様だけでホテルのレストランというご希望。注文のお手伝いをしてから自分のホテルに帰る。
9日目:ドレスデンの博物館は10時に開館する。9時にしてくれればいいのに、と思う。
ゼンパー美術館の中のご案内にちょうど2時間かかり、広場のカフェでサンドイッチとコーヒーだけの
昼食を取った後に、「緑の天井」と呼ばれる財宝館を1時間ほどかけて見学、さらにツヴィンガー宮殿の
陶器博物館を手短に見学した後で、前日見逃した乳製品のお店の2階でケーキとコーヒーを頂く。
セットで3.60ユーロ(約600円)と安い。
お客様は休憩後にゼンパーオペラに出かけることになっているので、16時過ぎにホテルにお送りする。
10日目:ずっと天気に恵まれていたが、朝から雨模様。
日曜日で買い物もできないので、ザクセンのスイスの見所であるバスタイにお連れする。
バスタイの観光後にピルニッツ宮殿に寄り、レストランを探しながら、結局は空港近くの狩の城がある
モーリツブルクまで行ってしまい、ここで食事。
東ドイツ時代にポピュラーだった、「ソーヤンカ」というスープ、「鹿のグラシュ」という煮込み、「牛タン」、
そして最後のアスパラを頂く。
食事後にお城の周りを散歩して空港に到着。
ずっと天気に恵まれていたのはラッキーであった。
それにしても、10日間でこれだけ色々な観光地を巡ったのも珍しい。
お客様と一緒に走った距離は、ざっと2,000キロ!
私が走ったのは回送も入れて2,830キロであった。
時にはきついスケジュールとも思えたが、非常に楽しい個人旅行のご案内ができた。