車椅子2台、4名様のご家族によるドイツ,スイス旅行
ある女性から、「両親が車椅子を使用しているのですが、妹と4人でドイツとスイスを通って
パリまでの家族旅行を計画しています。フランクフルトからチューリッヒ空港までの案内はお願い
できますでしょうか?」、というメールがあった。
車椅子での個人旅行のお客様は何度か経験済みだが、2台というケースは初めてである。
だとしても、スーツケースが2個程度であれば、前の2列にお客様を乗せ、3列目の席を
倒してしまえば全く問題はない。というわけで、オーケーの返事を出すと、「感激しています」、
とのメールが返って来た。そう言われるとこちらも感激しますです。ハイ。
あれこれメールの交換をしているうちに、電動の車椅子、ということが分かり、バッテリーの
話になった。
お客様からは、「バッテリーの大きさは弁当箱ぐらいです」、という返事だが、
どうも理解できない。というのは、こちらで見る電動車椅子のバッテリーは、車に搭載
されている様な重くて大きなもので、どうもイメージできないのだが・・・・。
スケジュール
1日目:フランクフルト空港−ハイデルベルク泊
2日目:ハイデルベルク−ローテンブルク泊
4日目:ローテンブルク−フュッセン泊
5日目:フュッセン−ノイシュヴァンシュタイン城−グリンデルヴァルト泊
6日目:グリンデルヴァルト−ユングフラウ鉄道−グリンデルヴァルト泊
7日目:グリンデルヴァルト−チューリッヒ空港
ホテルはお客様が直接予約なされた。
ツアーが始まる前、ミニバスの3列目を倒し、ダンボールやカーペットをあちこちに
貼り付けて車椅子とスーツケースと搭載できるように準備してお客様をお迎えする。
聞けば、ご主人が肺気腫を患い、すぐに息切れがして歩けない。
奥様は、歩けないわけではないが、少しきつい、ということであった。
というわけで、こちらもできるだけ車椅子を押して差し上げることにする。
何しろ、お嬢様2人だし、荷物のこともあるんで・・・・。
心配したバッテリーは、本当に弁当箱大で、日本の技術のすごさにびっくりする。
旅行そのものは、車椅子とはいえ家族のみであるので、全く問題なく進行したが、
意外だったのは、5月5日にフュッセンで雪が降り、ノイシュヴァンシュタイン城行きの
バスが動かなかったことである。
ノイシュヴァンシュタインには年中行っているが、5月に雪が降るとは信じられん。
それでもラッキーなことに、通常の場合は車椅子の人たちのお城の見学は無理なのだが、
一番乗りで、しかも、お城のガイドが顔見知りだったので、だめ元で業務用エレベーターを
使って入場できる様にお願いすると、特別に入れてくれた。
思い出した。車椅子を変な形で持ち上げたらぎっくり腰になったのもこの時である。
普段から運動していれば、ぎっくり腰などならなかったのに。反省してますです。