ロマンチック街道を日本人ドライバーが専用車でご案内します!!






ロマンチック街道の話 その3


ドイツのリムジンサービスを始めたのは92年5月のことだが、 そういう構想を持ち始め
たのは87年ごろになる。

あるツアーに参加していたお客様のひとりが、「地球の歩き方」というガイドブックを持っており、
「いい本が出たなー」と思っていた。それに加えて、そろそろ直行便が出始め、これからは
添乗員なしのドイツ個人旅行、家族旅行が絶対増えると思ったのである。

そのような話を日本最大の旅行会社のフランクフルト支店に持ち込んだのだが、当時の支店長に
「ヨーロッパ旅行は団体旅行しかないんです。添乗員付きなんです」とにべもなく無視された。

> それでもそのうちに、その会社、日本の飛行機会社、あるいはその傘下の手配会社が、
「ロマンチック街道バスツアー」という形で、フランクフルト出発、ハイデルベルク、古城街道経由
ローテンブルク泊、ロマンチック街道、ノイシュヴァンシュタイン城経由ミュンヘン着と
いう一泊二日の定期便を出すようになった。

私はこのバスツアーの専属ガイドみたいな形になり、毎週のようにこのツアーに出かけたが、二人から出発で、
それに運転手とガイドが付き、その費用はもちろん、二人のホテル代、食事代などもかかり、かなりの赤字だった
らしい。無理もない話である。お客様には非常に評判はよかったみたいだが。

そういうわけで、この会社の「ロマンチック街道バスツアー一泊二日の定期便は2年で中止された。

その後、私がミニバスを購入してドイツのリムジンサービスの営業を92年5月に開始し、この年の夏、
上記会社の東京オフィスを訪れ、この定期バスが93年の10月から再開された。
以前はドライバーとガイド、それに伴うホテル、食事代など、かなりの費用がかかるのだが、日本人運転手で、
ガイドも兼ねれば、一人で済み、お客様2人だけでは赤字としてもかなりセーブできて、4人になれば完全に
黒字になる計算だった。
当然、定期便に近いものになるので割引料金を適用する。

さあそれから忙しくなった。
お客様が6人までは私のミニバスに乗り、私がドライバーガイドになって案内し、それ以上になった場合は
大型バスが来て私がガイドをする、という形になった。

日本サイドでも、色々な旅行会社がこのロマンチック街道バスツアーにお客様を送り込むようになり、来るわ来るわ。
特に若い女性、仲良し二人連れが多く、毎週のようにこのツアーに出る羽目になった。

このコースをミュンヘンで終えて、空っぽで家に帰ると、距離計が2日で1,150キロを示していた。
多い時は、ミュンヘンから夜の11時過ぎに帰り、翌朝6時に起きて、またフランクフルトに向かうということ
も頻繁にあった。会社がどういうわけか、そういうスケジュールを組んでしまっていたのである。

最も多かった年はロマンチック街道を76回!! 1週間で4回行ったこともあるし、
「いい加減にローテンブルクにアパート借りたらどうですか?」と言われたこともある。
「それだけは勘弁して!」

最高で年間7万キロを走ったことがある。あるお客様から、「そんなに走るんなら、日本だったら
暴走族に尊敬されるよ」、とまで言われてしまった。

お客様から「運転しながら案内するのは大変でしょう?」という質問をよく受けたが、
どちらかといえば、大型バスに乗ってガイディングする方がずっと疲れる。
同じスケジュールを組んでいたとしても、何と言っても、人数を数える必要がないし、食事のケアも簡単、
チェックインも長くはかからない。時間を気にしながら、「あの人がいない、ああして下さい。
こうしてください」と神経を減らすよりもずっと楽である。それに加えて、添乗員とか運転手に
対しても気を遣わなくて済む。私ひとりがお客様に対してだけ気を使えばいいのだから。

お客様は当然日本人だけだったが、意外と多かったのがイギリスに駐在している家族連れ。
この人たちにはロマンチック街道はかなり興味深いものらしい。イースターの休みなどに
こちらにやって来たが、異口同音の意見は、「ドイツに来ると食事がおいしいんで助かるわ!」
というものだった。「皆さん一体何食べてらっしゃるんですか!?」

それに加えて、アフリカとか中近東の駐在員の方たち。毎年健康診断という形でイギリスに
2週間ほど出て来るそうである。
一度などは、中央アジアのタシュケントに駐在する商社マンの若夫婦がいらしたが、
帰りにフランクフルトで大量の日本食を買って行った。聞くところによると、米、しょうゆ、
味噌などは本社から送られて来るのだが、その他の食料品は自分たちで調達
しなければならないそうで、現地に住む日本人の奥様たちは、お互いに連絡を取り合い
ながら、あれこれ工面しているそうな。

ある時モスクワの駐在員をご案内したが、偶然に、その翌年にその人の上司をご案内したこともある。
また、このコースをご案内したご夫婦とフィレンツェでばったり再会したり、バーレンーン駐在の家族と
スイスのグリンデルワルドで再会したこともある。

結局このツアーに対する私のサービスは97年の3月まで続いた。その後は、この会社が
大型バスを購入し、専属のガイドをつけ、さらにはこの会社主催の団体をバスに乗せる、
いわゆる混乗という形になったが、多い時は大型バスを3台連ねて走っていることもある。
そしてスペイン、イタリアなどで同じような形で定期便が出ており、かなり動いているそうである。

現在、「ロマンチック街道バスツアー」と称して運行している定期便は、ユーレイルパスが使える
旧ドイツ国鉄のバスが夏期間の毎日、、日本のJAL、ANAが週に何便か、それに不定期で、某旅行会社が
出しているのが2便ほどある様だ(注:09年現在はJALユーロエクスプレスとTouringのヨーロッパバスの模様。
冬のシーズンは運行休止)。

旅行というのは基本的には足と宿の確保だが、インターネットでホテルを予約する方も増えたが、
足の確保に関しては、まだまだ電車、路線バスなどの公共機関を利用する方が多いみたいである。
ただ、電車を何度も乗り換えて田舎に行く場合は、乗り遅れたり、電車が遅れて乗り換えできなくなった
場合は、その日に目的地に着けないということもあるかもしれない。



霧のノイシュヴァンシュタイン城







ドイツのリムジンサービス・ハイヤー藤島
Junichi FUJISHIMA
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