ザイフェン
旧東ドイツのエルツ山地地方とチェコの国境近く、ザイフェンという人口3千人足らずの小さな村は、
最近ではくるみ割り人形の故郷として日本でも知られてくるようになり、特にドイツ各地で
クリスマスマーケットが開かれる時期になると、ドレスデンのクリスマスマーケット観光のオプションとして、
この村を訪れるツアーが増えた。
それはいいのだが、この村を訪問する移動手段として公共機関を使って行くには非常に不便な場所である。
電車と路線バスを乗り換えて行くことになるが、2〜3時間かかるようで、寒いこともあり、
タクシーかハイヤーをチャーターした方がいいかもしれません。
中世の時代は錫の産地で栄えた村ということだが、それが廃れ、豊富にある木材と、
鉱石を洗うために使用した水車を使い、木工旋盤を回して、くるみ割り人形などを
家内工業として作り始めたということである。
東ドイツ時代はほとんどが輸出用に回されたが、現在では自由に出荷することが
できるようになった、と同時に、安い中国からの偽物が多く出回るようになったため、
生き残りをかけて大変らしい。
それはそれとして、クリスマスが近づくと、ドイツ全国はもちろん、隣のチェコ、
そして日本からも、大勢の観光客がこの村を訪れて来る様で、私が土曜日に訪れた時は、
交通規制がなされ、駐車場は観光バスで一杯であった。
村には、観光客のために製造工程をデモンストレーションしてくれる作業場がある。