ドイツ個人旅行を日本人ガイドが皆様を専用車でご案内します!!
レストラン 2
忘れもしない、1991年初頭の第一次湾岸戦争の時期。
日本からドイツへの観光客は、あっという間に激減し、ドイツの日本人ガイドは仕事がなくなってしまった。
だとしても、「何とかして、何かをして稼がないと・・・・」ということで、それまで使ったこともなかった
タクシーの運転手免許を使ってハイデルベルクのタクシーの運転手として稼ぐことにした。
ある日、ハイデルベルク中央駅から町まで、一人の中年女性が乗り込んで来た。
話しているうちに、レストランを経営しており、「日本人のグループを連れてきたら、リベートを出すわよ」、
ということを言われる。
「いや、それは要らないけども、フランクフルトの旅行会社を紹介してあげるね」、と応え、
手配会社のリストをあげて、以下の様な条件を出した。
・必ず1時間以内で終わらせること。
・必ず野菜サラダを提供すること。
・炭酸のない水を提供すること。
・量は多くなくてもいいので、美味しいものを出すこと。
そういうことを話し、各手配会社に手紙を出させて、半年後、ある手配会社から団体旅行の注文が
入り始めた。
なかなか評判が良かったらしく、他の手配会社も、このレストランを使うようになり、多い時では
1日200人のお客様が入るほど。
すでに23年になるが、未だに日本からのお客様が絶えない。
それでも、旅行代金が下がっているので料金を叩かれているとか。
どこも大変ですね。
私も年に2,3回、忘れた頃に顔を出すが、そのたびに歓待され、食事を提供してくれる。
良かったですね。